Beans. School
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I
Chapter One
まず、
飲み比べよう。

味の聴き方を知ってから、実際に飲み比べる。舌で違いを感じるところから。

  1. 01味わいは、3 段階で聴こえる
  2. 02まず「酸味」から探ってみる
  3. 03飲み比べ① ── 産地で比べる
  4. 04飲み比べ② ── 精製で比べる
Tasting Steps · 3 stages

味わいは、3 段階で聴こえる。

Taste arrives in three stages.

一杯のコーヒーの香味は、飲んでいる間に First → Flavor → Finish の 3 つのフェーズで姿を変えます。この順で追うと、感想がずっと言語化しやすくなります。

01
First Impression一口目口に含んだ 最初の 2 秒。華やか/重い/明るい/深い、といった全体像がここに。
02
Flavor Development香味の展開口の中で温度が変わるにつれ、酸味 → 甘み → 苦味 → テクスチャー が順に立ち上がる。
03
Finish · Aftertaste余韻飲み込んだあとに残る 長さきれいさ。良いコーヒーは、余韻が心地よく長い。
Tip · 冷めてからが本番
熱い間は苦味が強く出て、甘みや酸味が隠れます。50〜60℃まで冷めた頃にもう一口 ── 別のコーヒーのように変化します。完全に冷めた一杯で初めて正体が見える豆も多い。
— 3 Stages —
Sensory · start with acidity

まず、酸味から探ってみる。

Start with acidity.

コーヒーの要素を一度に全部感じようとすると、頭がパンクします。おすすめは酸味から。酸味はもっとも記憶と結びつきやすく、果物の具体名で捉えやすい要素です。

Step 01 · 酸味の質を言葉に

柑橘系|オレンジ・レモン・グレープフルーツ・ベルガモット
ベリー系|いちご・ブルーベリー・ラズベリー・カシス
核果系|桃・杏・プラム・チェリー
リンゴ系|青リンゴ・完熟リンゴ・洋梨
ワイン系|赤ワイン・発酵果実

酸味がつかめたら、次は甘み → テクスチャー → コク → 余韻を順に。1 要素 1 杯で OK。焦らず、解像度を徐々に上げていきます。

Trivia · 味蕾の話

人間の舌には味蕾が 約 7,500 個、さらに上顎や喉の奥にも分布。味覚は訓練で解像度が 最大 3 倍ほど向上するとも言われる。

— Acidity —
Preparation · before tasting

飲み比べの前に。

Before you begin.

味の聴き方がわかったところで、実際に飲み比べてみましょう。手元に揃えておきたいものを確認します。

  • 今月届いたコーヒー豆が手元にある
  • ドリッパーとケトルを用意した
  • カップを 2 つ以上並べた
  • 30 分ほど落ち着いた時間がある
時間がないときは
一度に全部淹れる必要はありません。2 日に分けて 2 杯ずつでも OK。先に読み進めて、準備ができたら戻ってきても大丈夫です。
— Preparation —
Tasting · 01 · Origin

飲み比べ①産地で、比べる。

Compare by origin.

同じレシピで、産地だけを変えて飲んでみましょう。届いた豆の中から、産地の違う 2 種類を選んでください。どれを選んでも大丈夫です。

ここで淹れましょう
Vol.1 のレシピで、1 杯ずつ。
Same Recipe · for Both Cups
粉量Coffee15g
湯量Water240ml
湯温Temp.93
変えるのは豆だけ

第 1 巻と同じ手順で、選んだ 2 種をそれぞれ 1 杯ずつ淹れてください。


Tasting Guide · 味わい方のヒント
テイスティングガイド

豆に付いているテイスティングガイドを見ながら、それぞれの味の特徴を確認してみましょう。さっき学んだ「3 段階」で聴いてみてください。

Tip · 比較のコツ
2 杯を 交互に少しずつ飲む。片方を飲み切る前にもう片方を口に含むと、差分がくっきり立ち上がる。冷めてくる過程でも、味の記憶を確かめやすい。
— Tasting · Origin —
Reflection · after tasting

どうでしたか?

同じように淹れたのに、
味がまったく違ったはず。

感じた違いを忘れないうちに、アプリに記録しておきましょう。「どちらが好きだったか」だけでも十分です。

味を記録する →

次は、同じ産地でも精製方法が違うとどう変わるかを体感します。

— Reflection —
Tasting · 02 · Processing

飲み比べ②精製で、比べる。

Compare by processing.

精製」とは、コーヒーチェリー(果実)から種を取り出す工程のこと。水で洗うか、天日で干すかなど、方法の違いで味が大きく変わります。詳しくは知識編で解説しますが、ここではまず舌で違いを体感してみましょう。

今度は 同じ産地で、精製方法が違う豆を選んで並べてみてください。ウォッシュド(水洗式)とナチュラル(天日乾燥式)を比べると、精製の影響がはっきり感じられます。

同じ手順でもう 2 杯
レシピは変えずに、豆を入れ替えて。

さっきと同じ 15g / 240ml / 93℃ / 4 投で淹れてください。

精製の違いを聴くポイント

Washed(水洗式)クリアな酸味と個性が前面に出る。
Natural(天日乾燥式)ベリー・フルーツの甘みが立ちやすい。
同じ産地でも、精製が変われば別物の顔になる。


Tasting Guide · テイスティングガイドで確認

ここでも、豆に付いているテイスティングガイドを参照しながら味わってみてください。「冷めてから」もう一度飲むと、また違った一面が見えてきます。

Blind Test · 目隠し実験
誰かに 2 杯を並べてもらい、どちらがどちらかラベルなしで飲んでみる。スペシャルティ上級者でも正答率は 60% 前後。「わからなさ」も楽しみの一部です。
時間がない方へ
一度に全部淹れる必要はありません。2 日に分けてでも OK。記憶が薄れても、アプリの記録を見返せば差分は思い出せます。
この 2 杯も記録する →
— Tasting · Processing —
Bridge · taste meets knowledge

飲み比べ、いかがでしたか。

同じ「コーヒー」なのに、こんなに違う。
なぜ、この差が生まれるのか。

残りのコーヒーを片手に、
この先を読んでみてください。

産地の物語が、
味の記憶と重なります。

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